多治見市 小児科 循環器科 アレルギー科 中村こどもクリニック
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水痘(感染症)

水痘についてご説明します。
以下の文章は国立感染症研究所より抜粋(http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k01_g2/k01_24.html

疫学

水痘ウイルスの自然宿主はヒトのみであるが、世界中に分布し、その伝染力は麻疹よりは弱いが、ムンプスや風疹よりは強いとされ、家庭内接触での発症率は90%と報告されている。発疹出現の1〜2日前から出現後4〜5日、あるいは痂皮化するまで伝染力がある。1999年4月の感染症法施行後の感染症発生動向調査によると、約3,000の小児科定点医療機関から毎週1,300〜9,500例の報告がある。季節的には毎年12〜7月に多く、8〜11月には減少しており、罹患年齢はほとんどが9歳以下である。

臨床症状

潜伏期は2週間程度(10〜21日)であるが、免疫不全患者ではより長くなることがある。成人では発疹出現前に1〜2日の発熱と全身倦怠感を伴うことがあるが、子どもでは通常発疹が初発症状である。発疹は全身性で掻痒を伴い、紅斑、丘疹を経て短時間で水疱となり、痂皮化する。通常は最初に頭皮、次いで体幹、四肢に出現するが、体幹にもっとも多くなる。数日にわたり新しい発疹が次々と出現するので、急性期には紅斑、丘疹、水疱、痂皮のそれぞれの段階の発疹が混在することが特徴である。またこれらの発疹は、鼻咽頭、気道、膣などの粘膜にも出現することがある。臨床経過は一般的に軽症で、倦怠感、掻痒感、38度前後の発熱が2〜3日間続く程度であることが大半である。成人ではより重症になり、合併症の頻度も高い。通常呼吸器症状や胃腸症状を伴うことはない。初感染からの回復後は終生免疫を得て、その後に野生株に暴露された場合には、臨床症状を起こすことなく抗体価の上昇をみる。

主な合併症

合併症として、皮膚の二次性細菌感染、脱水、肺炎、中枢神経合併症などがある。水痘に合併する肺炎は通常ウイルス性であるが、細菌性のこともある。中枢神経合併症としては無菌性髄膜炎から脳炎まで種々ありうる。脳炎では小脳炎が多く、小脳失調をきたすことがあるが予後は良好である。より広範な脳炎は稀で1万例に2.7程度であるが、成人に多く見られる。急性期にアスピリンを服用した小児では、ライ症候群が起こることがある。免疫機能が低下している場合の水痘では、生命の危険を伴うことがあるので十分な注意が必要である。

治療・予防接種

通常、石炭酸亜鉛化リニメント(カルボルチンクリニメント;カチリ)などの外用が行われる。二次感染をおこした場合には抗生物質の外用、全身投与が行われる。抗ウイルス剤としてアシクロビル(ACV)があり、その場合、発症48時間以内に50〜80mg/kg/日を4〜5日間投与するのが適当であるとされている。

弱毒化生ワクチンが日本、韓国、米国などで認可されているが、任意接種のワクチンの扱いである。1回の接種での抗体獲得率は約92%である。米国では、1歳以上で水痘の既往のない全ての小児に対してワクチン接種が推奨されている。

水痘ワクチンは、麻疹・風疹などのワクチンと異なり、ワクチン接種によって抗体が獲得されても、水痘ウイルスに暴露した時に発症することが10〜20%程度ありうる。ただし、この場合の水痘は極めて軽症で発疹の数も少なく、非典型的であることが殆どである。

水痘が流行している施設や家族内での予防については、患者との接触後できるだけ早く、少なくとも72時間以内に水痘ワクチンを緊急接種することにより、発症の防止、症状の軽症化が期待できる。

また最近では、高齢者に対する帯状疱疹の予防として、水痘ワクチンを接種する試みが海外および国内でも始まっており、今後の結果が期待される。

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